1965会期不詳「瑛九展」

瑛九/1911-1960 宮崎県生まれ。実験的な試みに挑戦し続け、戦前から前衛美術の先駆者として活躍。また日本の現代版画の指導者として、池田満寿夫等の多くの後進に直接・間接の影響を与えた。

- 1965会期不詳「瑛九展」 -  話:荒井一章

瑛九は町田市立国際版画美術館の初代館長である久保貞次郎に見いだされた画家です。
久保貞次郎は、「小コレクター運動」や「創造美育」などの美術運動を通して、人々が作品をコレクションすることで作品の価値を作り、愛好家を育てた人。
運動は主に美術教師などの教育者に作品を買ってもらうことで広まっていった。
瑛九は池田満寿夫の師といわれており、池田は彼のアドバイスでドライポイントの世界に入りました。
久保さんの小コレクターの会では、池田の版画は1枚数百円で売られていましたが、後年それが10万円にもなって大変びっくりした。
瑛九も池田も久保貞次郎に出会わなければ今日はなかったと思う。
池田のアトリエには瑛九の写真が掲げてあった。