成田朱希(なりた あき)による3年3ヶ月振りとなる新作個展。
「抑圧された女たち」をテーマに描く事が多い成田朱希ですが、描かれている女性は皆堂々としています。
今個展でも中央奥に展示された油画50号「HYSTERIA」は圧巻、代表作となる事でしょう。少し手を広げ真正面をキリリと向いた少女の眼差しは凛と輝いています。足元や手のひらには赤い血のように見えるところもありますが弱々しい表情はどこにもありません。
スカートに無数に描かれた「眼」は全てを見透かし、この少女の前では一切のウソは通じないのです。
今展では額装にも趣向を凝らしました。30~50年前の近代洋画家や海外作家が入っていたような今では作られてないだろう赤い布マットの箱額等を数年かけてためておき、額装に合わせて制作して頂きました。作品と額装がピタリ合っているのはもちろん、時代を経た額を平然と「自作の衣装」に変えてしまえる現代作家はなかなかいないでしょう。
祈り
初雪
遠くへ行きたい
竜の落とし子
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今展案内状の秋山裕徳太子氏の文章をご紹介します。流石ですね。
ドローイングの新作には、まさに秋山氏の言う「高貴なエロチズム」が見られます。
特にこの「薔薇の閨房」の肉体のマッスは女性アーティストで描ける方は多くないでしょう。紫のビロードマット装にしました。
薔薇の閨房
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《2014.2.15 16:00~オープニングパーティ》
前日の大雪が道路にまだ残っていたためどうなる事かと思っていましたが、成田さんの友人アーティストや美術関係者の他、成田ファンやコレクターの方々も、残雪の中、長靴を履いてまで駆けつけて下さいました。
相馬俊樹氏と(会期に合わせWEB評論を書いていただきました)↑
【相馬俊樹 アールエゾテリックvol.6 成田朱希】
古茂田杏子さん、多賀新さん ↗
舞踏歌の友人が即興で踊る↗
仮面舞踏会atオープニングパーティ? ↗ (仮面制作:造形作家・八重樫昌靖氏)
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《会場風景》
成田朱希個展“HYSTERIA”
2014.2.14~3.8 日曜休廊
11:00-18:30
プロフィール
出品作品一覧
成田朱希:個展「ヒステリアに寄せて」
秋山裕徳太子:個展「HYSTERIA」案内状より