古茂田 守介 | Morisuke Komoda


「裸婦」
1958 油彩・キャンバス 530×415mm

個人蔵
(古茂田守介展 没後30年~ぬくもりと存在感・1990目黒区美術館)

古茂田守介(こもだ もりすけ 1918-1960 愛媛県生れ)
1918年、愛媛県道後村(現松山市)に生まれた守介は、東京で画家を志していた兄・公雄の影響で19歳の時に上京、猪熊弦一郎にその才能を認められ、猪熊や脇田和に師事しました。
その後、大蔵省に勤務しつつ絵画の研鐟をつんでいた守介は、絵画を通じて知り合った三歳年下の涌井美津子と
1944年に結婚。「一家に二人の絵描きはいらない」として美津子は絵の道を断念しました。
1946年、美津子のすすめで守介は大蔵省を退職し画家に専念。
やがて1950年代になると、抽象絵画への関心が高まり、多くの画家たちが新しい試みに着手しますが、その中でも守介は人体や静物、風景などに独自の静謐で堅固な具象表現を追い求め続け、新制作協会展や個展を通じて、その独自の油彩作品の世界は高く評価されるようになりましたが、生来の喘息に加え結核にも罹り、1960年、42歳の若さで惜しまれつつ亡くなりました。